Mr Twin Sister / Mr Twin Sister

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Release : 2014/9/23

Genre : Dream-pop / Rock

Samples : In the House of Yes

Tracklist :

1. Sensitive

2. Rude Boy

3. In the House of Yes  ★オススメ

4. Blush

5. Out of the Dark

6. Twelve Angels

7. Medford

8. Crime Scene

ニューヨーク・ブルックリンを拠点に活動する5人組インディー・ロックバンド、Mr Twin Sisterの最新作。今年5月にバンド名をTwin SisterからMr Twin Sisterに改名した後、初となる作品です。

彼らの作品を聴くのは今作が初めてで、前作「In Heaven」(2011)と併せて購入したのですが、今作は前作よりもぐっと艶やかになり大人の落ち着きとセクシーな色気と魅力が一層溢れています。AOR、ジャズ、R&B、ソウル、ハウスミュージックといった多彩な音楽性をブレンドしミニマルなポップ・ミュージックとして昇華しており、粒だったビートと無駄の無い流麗なメロディーラインがとにかくお洒落で、心地良いです。

まるで高級バーで大人達がワイングラス片手に談笑しているかのような、非常に上品な印象を受けます。特に前半1曲目~4曲目はその傾向が強く、まどろみと夢心地の中で女性ヴォーカルによる歌唱が優しく聴覚を包み込み、ドラマティックな遊楽世界へとトリップさせてくれます。この辺りは私の好きなHerbertを想起させる音作りで、彼の後継者が現れるのを密かに心待ちにしていた私にとってはこの出会いはまさに”運命”と言ってしまいたい気分。

夢心地のような1~4曲目を抜けると雰囲気は一転、5・6曲目はデジタル志向の強い緊張感あるチューンが続きます。それまでの大人たちの社交場が急にサスペンスに彩られ、戸惑いとともに一筋縄ではいかない世界観を感じさせます。そして、最後は再び優しく幻想的なアトモスフィアーで聴き手を包み込み、本作は幕を閉じます。

全体を通して感じられるジャジーなサウンドアレンジが非常に良い仕事をしていて、本作を”大人のポップミュージック”として傑作たらしめています。ジャンルレスとすら言えるその独自の音楽性は、幅広いリスナー層にアピール出来るほどに普遍的で高クオリティ。5・6曲目のようなからめ手を混ぜることの出来る想像性の高さも特筆的です。とにかく立ち上る色気が半端ではなく聴く者を即座にトリップさせてくれる作品であり、その瘴気にあてられた音楽好きは手を出さずにはいられない…そんな危険な魅力に溢れた傑作。