On Lonely Towers / Barren Earth

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Release : 2015/3/23

Genre : Melodic Death / Progressive Metal

Samples : “A Shapeless Derelict”

Tracklist :

1. From The Depths Of Spring

2. Howl  ★オススメ

3. Frozen Processions

4. A Shapeless Derelict

5. Set Alight

6. On Lonely Towers

7. Chaos, The Songs Within

8. The Vault

元AmorphisやMoonsorrowのメンバーといったフィンランド屈指の雄達を中心としたプログレッシブ/メロディックデスメタルバンド、Barren Earthの3rdアルバム。

結成時はSwallow The SunのMikko KotamäkiがVocalとして在籍していましたが、残念ながら彼は前作「The Devil’s Resolve」を最後に脱退してしまいました。後任には、フェロー諸島のドゥーム/デスメタルバンドHamferðでVocalを担当するJón Aldaráがついています。Jónの歌唱はMikkoほどの凄みのあるグロウルは出せなくとも、ムーディで粘り気のあるクリーンヴォイスは超一級品。本作の作風にも違和感無く溶け込んでいるように思います。

さて、Barren Earthと言うと、集ったメンバー達が他に在籍するバンドの音楽性も反映されてか、腐臭とメランコリーの入り混じった甘美で危険なメロディーを、Opethとも比較されるプログレッシブな展開に落とし込んだメロディック・デスメタルバンドとして認知されています。特に1st「Curse Of The Red River」はプログレッシブ/メロディックデスメタル史に残るレベルの傑作で、単なるスーパーバンドの枠を超えた衝撃的なデビュー作でした。一方で、続く前作「The Devil’s Resolve」はそんなデビュー作の壁を越えることが出来ず、また既視感のあるフレーズも所々聴かれたために、少々物足りない内容でもありました。

本作のクオリティーはと言うと、1stと2ndの中間に位置する内容ではないかと思います。前作よりは確実に改善しましたが、歴史的傑作であったデビュー作の壁を打ち破るほどのものではありませんでした。ただ、凡百のバンドが束になっても敵わない極めて高品質なメタルアルバムであることは間違いありません。1stの頃に感じ取れたあの「腐臭」が蘇り、聴き手を昏倒させる危険なメランコリーと共に瘴気を撒き散らす彼らのオリジナリティーと言える美点が見事に発揮されています。#2、#3のようなコンパクトな曲から#6、#8のような長尺曲がバランスよく並び、アルバム通してじっくりと楽しむことの出来る作品です。

前作で多少がっかりされた方であっても、本作は是非手にとって欲しいですね。1st程の衝撃はありませんが、確実に楽しませてくれる作品であることは自信を持って保証出来る力作です。