【ANATHEMA with SOlSTAFIR】ROCK of CHAOS vol.2 @東京/恵比寿リキッドルーム 【2015/8/31~9/1】

Anathema1《ANATHEMA》

img_7729_solstafir《SOLSTAFIR》

私が『世界で一番好きなバンド』と胸を張って宣言できる、イギリスのポスト・プログレッシブロックバンドANATHEMA。待てども待てども彼らを生で見る機会は訪れない中で、最新作「Distant Satellites」の国内版発売、フロントマンであるヴィンセントがインタビューで来日への情熱を語るなど…今思えば、随分前から来日の機運は着々と高まっていたのかもしれません。しかしそれでも、彼らが本当に、しかもこんなに早く来日するなんて思ってもみなかった。それはきっと、彼らに対する思い入れが余りにも強く、長く続いてきたからだと思います。

ANATHEMA来日決定…それは余りにも突然で、それが真実なのかどうかしばらく疑ってしまうほどに衝撃のニュースでした。しかもサポートには同じく初来日となるアイスランドの雄SOLSTAFIR(ある意味、ANATHEMAよりも来日の可能性を想定している人は少なかったのでは?)が務めるという、夢のような2バンドの共演。こみ上げる嬉しさと同時に、あまりにも現実離れした報に、ライブ当日まで心ここにあらずといった心境でした。

私は幸運にも二日間のライブ両日(指定席)に参加することが出来たのですが、まず前座を務めたSOLSTAFIR、想像以上に素晴らしかった。予想していたよりも遥かにヘヴィーな音圧、そして各メンバーの凄まじい漢の色気が充満したライブパフォーマンスで観客を圧倒。特にフロントマンのAðalbjörn Tryggvasonは朗々としながらも、最後はステージを飛び降りて観客と握手してまわったり肩を組んで唄ったりとファンサービスを交えたフレンドリーなパフォーマンスを披露していました。彼らのトラディショナルなサウンドは熱気を伴い、人間の原初的な感情を揺さぶりながら感動の渦を巻き起こし、当初は面食らっていた様子の観客も最後には見事に魅了された様子。二日間の彼らのパフォーマンスは満員のスタンディングオベーションと共に、熱き記憶として日本の地に確かに刻み込まれました。ただ唯一心残りだったのは、私自身がライブ前に彼らの作品を十分に聴き込めていなかったこと。それでも、彼らの作品で「Ótta」に次いで好きな「Köld」から、”Goddess of the Ages”がクライマックスに流れたときは、指定席ながら立ち上がって盛り上がってしまいました(笑)

そして、遂に迎えるANATHEMAのパフォーマンス…特に公演1日目は彼らがステージに登場するまで、心臓が破裂しそうなくらいドキドキしていました。そして彼らが現れた瞬間、ステージは爆発的な歓声に包まれ、彼らのパフォーマンスは観客を夢の世界へと連れていくのでした。

《ANATHEMA:SETLIST》

DAY 1

1. Anathema

2. Untouchable, Part 1

3. Untouchable, Part 2

4. Thin Air

5. The Lost Song, Part 1

6. The Lost Song, Part 2

7. The Lost Song, Part 3

8. A Simple Mistake

9. The Beginning and the End

10. Universal

11. Closer

~ Encore ~

12. Distant Satellites

13. A Natural Disaster

14. Fragile Dreams

DAY 2

1. Anathema

2. Untouchable, Part 1

3. Untouchable, Part 2

4. The Lost Song, Part 1

5. The Lost Song, Part 2

6. The Lost Song, Part 3

7. Ariel

8. Lightning Song

9. The Storm Before the Calm

10. Deep

11. The Beginning and the End

12. Universal

13. Closer

~ Encore ~

14. Distant Satellites

15. A Natural Disaster

16. Fragile Dreams

完璧なセットリストと言わざるを得ません。Untouchable, The Lost Songシリーズを含めて全曲がキラーチューン、一分の隙も見当たらない…自らの名を冠した『Anathema』に始まり、十八番である『Fragile Dreams』で締めくくるという計らいも粋なものです。そしてアルバムのクオリティーを遥かに上回るライブパフォーマンスも合わさり、感動、感動、感動の嵐でした。”Anathemaはライブバンドなんだ”という自身の言葉を立証した圧倒的過ぎる内容で、私は「本当にこの幸せに満ちた空間は現実なのか、夢なんじゃないのか」と目の前のメンバーから発せられる神々しすぎるサウンドに終始トリップしておりました。指定席組もライブ開始早々にダニエルからスタンドアップを促され(入場した瞬間から立ち上がっていた私のような者も沢山いましたね)、立ち見・指定席関係なく強大な一体感が会場を支配していました。生命の息吹に満ちた多幸感溢れる楽曲の連続に、私を含めオーディエンスは喜びに浸りながら思い思いに体や頭を揺らしているようでした。特に両日共に演奏された彼ら屈指のキラーチューン“Untouchable, Part 1”では自然とシンガロングの嵐が吹き荒れ、二日目の“The Storm Before the Calm”では両日通して最高の神々しさを放っていました。個人的には二日目の”Deep”は嬉しいサプライズでしたね。この私とAnathemaとの出会いの曲のイントロが流れた瞬間には、思わず感極まってしまいました。

Anathema自身も思ったよりも良い反応に気を良くしてくれたのか、メンバー全員が笑顔に満ちていて、「またすぐに来る、毎年でも来日したいくらいだよ!」とリップサービスが飛び出すほど。観客もバンドも一体となった、幸せに満ちた空間がそこにありました。今まで彼らの事を心待ちにしていた身としては、自分達の盛り上がりで彼らが喜んでくれるのは本当に誇らしいし、伝説の立会人の一人となれた事は生涯の思い出になると確信しています。

ここまで”生きる活力を与えてくれる”パフォーマンスは世界を見ても彼らにしか出来ない芸当かもしれません。彼らの言葉通り次の来日が早く実現することを信じながら、暫くはこの幸せの余韻を噛み締めていきたいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*