Yume / Helios

a1538899300_10

Release : 2015/9/11

Genre : Electronica / ambient

Samples : bandcamp

Tracklist :

1. Every Passing Hour  ★オススメ

2. It Was Warmer Then

3. Sonora Lac

4. Pearls

5. Yume

6. Skies Minus

7. The Root

8. Again

9. Sing the Same Song Twice

10. Embrace

11. You The Rose

アメリカ人アーティストKeith KenniffことHeliosによる最新作。

Keith Kenniffとしての活動以外にも、GoldmundやMint Julep、そしてこのHeliosといった名義で多彩な音楽活動を続けている彼ですが、Heliosに関してはその正体がKeith Kenniffであるという事を私は本作を手に取るまで知りませんでした…。ひと昔前にエレクトロニカに興味を持って少々漁っていた頃に、2006年作の「Eingya」を聴いて以来久しぶりの再開となったのが本作。思わぬ出会いの場を作ってくれていたBandcampって本当に偉大ですね、としみじみ。

本作の名を冠する『Yume』とは勿論日本語で言うところの”夢”であり、本作を制作する際のインスピレーション元になったと公言されています。”夢”によってもたらされる幻想的な世界、時にはシネマティックで、時には感情に寄り添うそれを、アンビエントとエレクトロニカの融合によって表現された物語が本作であり、優しいタッチから生み出されるハートウォーミングなギターラインや、繊細で清らかなピアノの旋律、ローファイ気味に朧げな世界を演出するエレクトロニクスなどによって、包み込むような暖かさが印象的な夢心地のサウンドスケープを創り出しています。基本的な音楽性は「Eingya」の頃から大きな変化はありませんが、ひとつひとつのメロディーの質は大きく向上し、サウンドプロダクションもよりクリアで粒立ったものとなっており、あれから更に説得力の増したサウンドへと着実に進化してきた事が伺えます。

暖かなアコースティックギターの爪弾きをバックにシンセとピアノが包み込むように癒しの旋律を奏でる#1にはじまり、軽やかなビートと爽やかでムーディなギターラインが、柔らかなシンセサウンドに乗って夜風のようにセンチメンタルな感情を刺激する#2、星のような美しさと儚さを湛えたシンセサウンドが、アブストラクトなダウンビートと共にアトモスフェリックな空間を創り出す#3、清廉なギターとピアノの協奏がアンニュイなシンセに乗って多幸感を喚起する#4、アコースティックギターと朧げなピアノが夢心地を演出するタイトルトラック#5、アンビエントシンセが生み出す澄み切った空間に、ノスタルジックなピアノとストリングスの音色が木霊する#6、流水のようなアコースティックギターと銀盤の音色がナチュラルに融け合う#7、夢現のゆらゆらとしたアンビエントメロディーによる小曲#8、軽快なビートと優しいアコースティックギターをバックに、美しいピアノの音色が軽やかに踊る#9、存在感を示すアンビエントシンセが厳かな雰囲気を醸し出す#10、ディレイの効いたギターフレーズと煌びやかなエレクトロニクスが多幸感と郷愁感を刺激する#11で幕を閉じます。

ベッドの上で聴けばまさしく夢心地の気分に浸ることの出来る、美しさと幻想性を極めた素晴らしい作品。そのアトモスフェリックな音像は睡眠導入にぴったりとも言える趣ですが、細やかな音の一つ一つに耳を傾ければ、本作が内包する要素の多彩さに感動する事が出来るでしょう。エレクトロニカ・アンビエント・ポストロック・ポストクラシカルなどがお好きな方は勿論、美しい音楽がお好きな方にはもれなくオススメしたい作品です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*