Act Ⅳ: Rebirth in Reprise / The Dear Hunter

the dear hunter

Release : 2015/9/11

Genre : Art Rock / Progressive Rock

Samples : ”Waves”

Tracklist :

1. Rebirth

2. The Old Haunt

3. Waves

4. At the End of the Earth

5. Remembered

6. A Night on the Town  ★オススメ

7. Is There Anybody Here?

8. The Squeaky Wheel

9. The Bitter Suite IV and V: The Congregation and the Sermon in the Silt

10. The Bitter Suite Vi: Abandon

11. King of Swords (Reversed)

12. If All Goes Well

13. The Line

14. Wait

15. Ouroboros

アメリカ、ロードアイランド州出身のプログレッシブ・ロックバンド、The Dear Hunterの最新作。本作は第一次世界大戦を舞台にある少年の生から死を描く物語「The Actシリーズ」の第4章であり、同シリーズ名を冠した作品としては6年ぶりのリリースとなります。尚、同国のインディーズロックバンドDeerhunterとは混同しやすいけれど全く別のバンドなのでご注意を。

実は私、彼らの作品を聴いたのが前作「Migrant」からなので、「The Actシリーズ」を聴くのは恥ずかしながら本作が初めてとなります。彼らの綴ってきた物語の途中からの視聴となるので作品の理解が追いつかないのではないかと当初は不安でしたが、本作にはそんな不安を吹き飛ばすほどサウンドに圧倒的な説得力が込められていました。大仰なオーケストレーションを含めたドラマティックな楽曲展開、銀盤やゴージャスなコーラスを交えた流麗なアンサンブルから生み出される至福のメロディーによって綴られる音のタペストリーは、全編を通して美しさとダイナミズムがとにかく尋常ではなく、まるでアルバムを通して一本の映画を見ているかのような臨場感と感動を享受することが出来ます。

コミカルでレトロチックなオーケストレーションによるイントロ#1を抜け、迎えるオープニングナンバー#2からしてMoon Safari顔負けのポップ性とA.C.Tにも匹敵する芸術性が絶妙な塩梅で織り交ぜられた至高のドラマティック・チューンなのですが、その後も全曲シングルカット可能なほどクオリティーの高い楽曲が連続し、めくるめく美メロの応酬と共に瞬く間に全15曲が終了してしまうのだから手に負えません。もはや全曲がハイライトといっても過言ではないのですが、強いて挙げるなら上述した#2に加えて、勇壮なコーラスと美しいバイオリンの音色が小波のようにたゆたう#3、愉快なスウィングポップ風のヴァースから雪崩れ込むエモーショナルなサビメロへの高揚感が筆舌に尽くしがたい#6、軽快な銀盤の旋律と壮麗なコーラスをバックに跳ねるように歌い上げるヴォーカルワークが印象的な#8、哀愁深いアコースティックギターの旋律とビターな憂いを帯びたヴォーカルワークが涙を誘うバラード#10、ディスコチックなグルーヴ感を生むシンセワークとリズミカルで明るい歌唱が自然と身体を揺らしてくれる#11、コミカルでローファイなシンセサウンドと伸びやかなアンサンブルが強烈なノスタルジアを生み出す#12、美しくもダークなメロディーが占めるクールなオルタナティブ・ロックチューン#14といったところでしょうか。全曲がとても魅力的な楽曲であるため、ハイライトと言ってもこのように優柔不断な選曲になってしまいますね(笑)

上述したMoon SafariやA.C.Tといった甘美なメロディーや芸術性が売りのバンドがお好きな方であれば間違いなく気に入っていただけるであろうと思います。それを差し引いてメロディーの質だけ見ても今年リリースの作品群の中で屈指のクオリティーを誇るので、美しいメロディーに浸りたい方は是非チェックしてみてくださいね。今年のプログシーンにおける必聴盤の一つです。

コメント

  1. GAOHEWGII より:

    あっきー様 こんにちは

     確かにムーンサファリの流れを汲んだグループですね。
    よりジェネシスに寄っている印象。
    ハキハキしたメロディーがアメリカらしく感じました。
    ドラマティックで素晴らしい。

    >第一次世界大戦を舞台にある少年の生から死を描く物語「The Actシリーズ」の第4章であり、同シリーズ名を冠した作品としては6年ぶりのリリース

    しかも、この辺りの背景が非常にプログレらしい。
    現代だからこそ許される徹底振りですね。

    • あっきー より:

      >GAOHEWGIIさん
      コメントありがとうございます。

      ハードでドラマティックなメロディーはKansasっぽい印象もありました。

      良い作品なので是非チェックされてみてくださいね。

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