Dark Horses / The Getaway Plan

Dark Horses

Release : 2015/7/10

Genre : Alternative Rock

Samples : “Exodus”

Tracklist :

1. Landscapes

2. F(R)Iend

3. Castles In the Air

4. Dark Horses

5. Last Words

6. Battleships

7. Dreamer/Parallels (Featuring Freeds)

8. The Means  ★オススメ

9. Baby Bird/Effigy

10. Monuments

11. Exodus

オーストラリアの4人組オルタナティブ・ロックバンド、The Getaway Planの最新作。

2006年のデビューから3年間の活動休止を乗り越え、2011年にリリースされた前作「Requiem」は、ToolやMuse,Stone Sour等を手がけた実績をもつ名プロデューサーDavid Bottrillを迎えた制作により、ストリングスをふんだんに用いた美しいサウンドスケープと叙情的でフックのあるメロディーに満ちた内容となり、オーストラリアの音楽セールスチャートであるARIAで最高17位を記録するなど完全復活を十分にアピールする名作でした。

続く本作「Dark Horses」は、PledgeMusicを介したクラウドファンディングを利用して制作が進められたアルバムでレーベルフリーにてリリースされています。プロデューサーには長年の友人でもあるSam.Kを迎え、またバンド史上初めてオーストラリア国内で全ての作曲・レコーディング作業を完了させており、非常にドメスティックな環境での制作活動によって生み出された作品である事が伺えます。前作から4年という長い歳月をかけて生み出された本作は、持ち味であるミドルチューンを中心に構成された叙情的でエモーショナルなメロディーをじっくりと聴かせる作品であり、前作と比べて収録曲数は同じ11曲に関わらずランタイムは約15分も長くなっています。一方、一部の楽曲ではエレクトロニクスを利用した新しいアプローチを見せるなど、実験的な要素も多分に含まれた意欲作となりました。

美しくも力強い轟音とエモーショナルな歌唱が空間を震わせる#1、ヴォーカルMattew Wrightの憂いを帯びた歌唱が透明感のあるサウンドスケープに木霊する#2、小気味良いグルーヴを生み出すビートに乗るヴォコーダー・ヴォーカルが近未来的な#3、ブルージーな憂いを含むギターリフと浮遊感のあるオリエンタルなシンセが印象的なミニマル・ナンバー#4、仄かに煌く銀盤の音色と情緒溢れる歌唱がコンテンポラリーなバラード#5、ゴージャスなコーラスワークを多用した重厚な音像がシネマティックな#6、銀盤をメインに据えた清らかなアンサンブルをバックに繊細に歌い上げるヴォーカルワークが涙を誘う#7、ミニマルなビートにオーケストレーションと銀盤、エモーショナルなコーラスワークを重ねた新機軸の楽曲#8、清廉なアコースティックギターの音色に折り重なるダイナミックなアンサンブルが壮大で幻想的なイメージを喚起する#9、浮遊感を持たせたアンサンブルにたゆたうようなヴォーカルワークが切なく美しい#10、美しい残響を生んでいくノイズと清廉なリフレインを巧みに使い分けるクライマックスナンバー#11など、バラエティーに富んだ楽曲構成で長尺曲の多い中でも聴き疲れを起こさないような工夫が凝らされています。

前作のような即効性は無いものの、繰り返し聴くほどそのクオリティーの高いメロディーが沁みていく所謂「スルメ盤」のような作品です。尚、本作はARIAチャートで過去最高の10位を記録。美しく芸術的なロックサウンドによって幅広いリスナー層に受け入れられてきた彼らの快進撃は、まだまだ続くようです。ここ日本では実力に比して知名度が低いような気がするので、この記事を読んで彼らのことを初めて知られた方がいらっしゃれば、是非チェックして頂きたいですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*