The Camel, The Lion, The Child / He Whose Ox Is Gored

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Release : 2015/10/9

Genre : Progressive Metal / Sludge Metal

Samples : bandcamp

Tracklist :

1. Oathbreaker

2. Omega

3. Crusade  ★オススメ

4. Zelatype

5. Alpha

6. Magazina

7. Cairo

8. Weighted By Guilt, Crushed Into A Diamond

米シアトル出身のポストメタル・バンド、He Whose Ox Is Goredの1stフルアルバム。

2011年に1st EP「Nightshade」でデビューを果たした4人組で、Isis(The band)を初めとするポストメタルを基調としながら、ドゥームメタル、プログレッシブメタル、ポストロック等の側面も併せ持つ新機軸のサウンドをシネマティックに展開するバンド。世界中のメタル系メディア等から、現在進行形で大きな注目を浴びている期待の若手です。

硬質なギターリフをメインに据えたグルーヴィーなアンサンブルで攻めながら、ドラマティックなシンセサウンドやアルペジオパートを積極的に織り交ぜることで広がりのある音像を作り出しており、DeftonesやKatatoniaさながらのメランコリックなメロディーも合わさって、美しさと先進性を兼ね備えた画期的な作品を作り上げています。

また、ミキシングにはMinus the Bearのキーボーディストであり、Isisの諸作品やMastodon、Russian Circlesといった一流バンド達の作品を手がけてきた名ミキサーMatt Baylesを起用。音楽性から鑑みれば彼とバンドの相性は最高のものであり、実際に本作は1stフルアルバムでありながら、同ジャンルの一流バンド達にも見劣りしないサウンドの質感を実現しています。

どの曲も高いレベルで纏まっているのですが、特に気に入っているのは壮大なシンフォサウンドと多重コーラス、アトモスフェリックなリフレインで圧倒的なスケール感を演出する#3. Crusadeや、女性キーヴォーディスト兼ヴォーカルのLisa Mungoによる魅惑的なヴォコーダーヴォイスと清廉なギターサウンドによるイントロから、ハーシュヴォーカルが荒れ狂う怒涛のアンサンブルへと急直下するスペイシーメタルナンバー#5. Alpha、ジリジリとした暗黒の音色を生み出す重厚なギター&ベースリフを基調に、アトモスフェリックなシンセが神秘的に彩る#6. Magazina、といった具合。中盤辺りに特に良い曲が集まっているような気がします。

既存のポストメタルに新たな感性を吹き込んだ新世代のヘヴィーメタルとして、高く評価されるべきアルバムです。今でも数多くのバンドが日夜誕生しているポストメタルという界隈において、若手筆頭格としての実力を見せ付ける一枚。