Songs From The North I, II & III / Swallow The Sun

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Release : 2015/11/13

Genre : Gothic / Doom Metal

Samples : “Heartstrings Shattering”

Tracklist :

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Disc1 ”Gloom”

1. With You Came The Whole Of The World’s Tears

2. 10 Silver Bullets

3. Rooms And Shadows

4. Heartstrings Shattering  ★オススメ

5. Silhouettes

6. The Memory Of Light

7. Lost & Catatonic

8. From Happiness To Dust

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Disc2 “Beauty”

1. The Womb Of Winter

2. The Heart Of A Cold White Land

3. Away  ★オススメ

4. Pray For The Winds To Come

5. Songs From The North

6. 66,50’n,28,40’e

7. Autumn Fire

8. Before The Summer Dies

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Disc3 “Despair”

1. The Gathering Of Black Moths

2. 7 Hours Late

3. Empires Of Loneliness  ★オススメ

4. Abandoned By The Light

5. The Clouds Prepare For Battle

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フィンランド産ゴシック・ドゥームメタルの重鎮、Swallow The Sunの6thアルバム。彼らの作品としては異例となる3枚組でのリリースで、咀嚼するのに非常に時間がかかりました。

荒涼とした重量感のあるアンサンブルが織り成す極北のメロディーが、陰鬱な闇夜でオーロラのように輝く、重く美しいゴシック・ドゥームメタルを音楽性とする彼ら。そのスタイルは作品を重ねる毎に僅かに切り口を変えていき、4th『New Moon』では北欧叙情的なメランコリック・メロディーがより鮮明になり、5th『Emerald Forest And The Blackbird』に至ってはアコースティックギターを積極的に交えた、クリアでフォーキッシュな趣を感じる音像へと変貌を遂げていました。個人的には4thアルバムでの方向性は大いに歓迎でしたが、前作に関しては新たな試みに振り回され彼ら本来の魅力がやや薄れてしまったのではないかと感じざるを得ませんでした。

そんな前作に続く本作、期待と少しばかりの不安を胸に手にしたものの、封を開けてそこに見えたのは前作で垣間見せた新しい風と往年の凄みを纏って堂々とたたずむ彼らの姿。北欧の荒涼とした厳冬を体現したかのような、彼らのキャリアを集大成した圧倒的なスケール感を誇る大作でした。

”Gloom”、”Beauty”、”Despair”と異なる名を冠したそれぞれのチャプターですが、重厚・陰鬱さと美しさが同居したハイブリッド・スタイルで魅せる”Gloom”、クリアで幻想的な旋律がオーロラのように揺らめく“Beauty”、そして奈落の底から這い出るような絶望のグロウルがうつろう“Despair”と正にその音楽性を表したような名であり、各3章は地続きでありながら独立したアルバムのようにその音像を違えています。これまで培ってきた幅広いアンサンブルによって、次々と情景が移り変わっていく過去最高にバラエティに富んだ作風です。

勿論ミキシング・マスタリングを手がける人物達も錚々たる顔ぶれで、Amorphis、Insomnium、Sentnced、Moonspellといったバンド達の作品を手がけた超が付く実力派が名を連ね、厚みと奥行きを両立した素晴らしいサウンドに仕上げています。

彼らの歩んできた歴史を凝縮したかのような密度の高い傑作です。ランニングタイム約2時間半の長旅ですが、歓喜に満ちた道程となることでしょう。