Into Forever / Matthew Halsall & The Gondwana Orchestra

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Release : 2015/10/2

Genre : Jazz

Samples : bandcamp

Tracklist :

1. Only A Woman (ft Josephine Oniyama)

2. As I Walk (ft Josephine Oniyama)  ★オススメ

3. Dawn Horizon

4. Badder Weather (ft Josephine Oniyama)

5. These Goodbyes

6. The Land Of

7. Longshan Temple

8. Cushendun

9. Into Forever (ft Josephine Oniyama)

10. Daan Park

11. Jamais Vu (ft Bryony Jarman-Pinto)

イギリス出身のトランペッター兼コンポーザー、Matthew Halsallの新作。前作に引き続き、英国の実力派ミュージシャンで構成されたThe Gondwana Orchestraとの共演によって制作されています。本拠地であるジャズレーベル、Gondwanaからのリリース。

前々作の『On The Go』(2011年作)がジャイルスの”ワールドワイド・アワード”におけるベスト・ジャズアルバムに選出され、また前作『When The World Was One』(2014年作)は英Time Out誌で”Kind Of Blue meets The Cinematic Orchestra”と評されるなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いのMatthew Halsall。今年3月にはAlice ColtraneのカヴァーEP『Journey In Satchidananda / Blue Nile』をリリースするなど、話題に事欠きません。

元々コンテンポラリーな作風で世界を席巻してきた彼ですが、The Gondwana Orchestraと共演を始めた前作から、東洋風のオリエンタルなメロディーが鮮明に現れるようになります。新たに琴の音色を取り入れてみたり、『清水寺』(Kiyomizu-Dera)や『嵯峨野竹林』(Sagano Bamboo Forest)など、明らかに日本文化からインスピレーションを受けた事が伺える楽曲も収録されてきました。本作はその流れを継承しつつも、ヴォーカリストJosephine Oniyamaやストリングス隊を大きくフィーチャーした事で、更にスケールの大きな世界観を構築することに成功。ヴァイオリンやチェロのたおやかな旋律とハープによる雫の滴るような旋律を織り交ぜる事で、過去最高の深みを湛えた癒しのサウンドスケープを生み出し、Josephineの歌唱も相まって涼やかな感触とソウルフルな熱量が同居した独自の作風へと昇華しています。

各楽曲の尺は前作の半分ほどに抑えられていますが、ヴォーカルとストリングスを加えた情報量豊富な本作においては、尺以上のボリューム感を感じ取ることが出来るでしょう。ストリングスの幽玄な音色が美しく木霊する#1や#2、オリエンタルなアンサンブルが徐々に緊張感を増していく#5、ピアノ・トランペット・ハープのコンテンポラリーな音色とJosephineの伸びやかな歌唱が絡む美麗なナンバー#9等は特筆して素晴らしいものがあります。

私のようにジャズに疎い人間にもこうして素晴らしい作品が自然と耳に届いてくる、もしかして今年はジャズが特に盛況な年なのかもしれませんね。いずれにせよ、本作はジャンル問わず多くの音楽ファンに聴いて欲しい普遍的なクオリティーを湛えた傑作です。

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