Ghost-Note “Fortified”
Release : 2015/10/16
Genre : Jazz / Hip-Hop / Funk / Experimental
Samples : bandcamp
Tracklist :
1. Conversations
2. Ewe (ay-way)
3. Deep Felix
4. Reduction
5. Go Go Gadget ★オススメ
6. Joshua Johnson
7. Galaxe Interlude
8. Beastie
9. Jungle Boogie-in’
10. Ja-make-ya Dance
11. Frogger
12. Can’t Get Right
13. Thing of Gold
グラミー賞に輝いた実績を持つ気鋭のジャズバンド、Snarky PappyのドラマーRobert “Sput” SearightとパーカッショニストNate Werthによるユニット、Ghost-Noteのファーストアルバム。
思えば今年はBill LauranceにShaun Martin、そしてこのGhost-Noteと、Snarky Pappyに在籍するメンバー達の個々の輝きが目立った一年でした。Bill LauranceとShaun Martinのソロ作品はどちらも今年を代表するレベルの傑作でしたが、このGhost-Noteのデビュー作も決して負けてはいません。BillとShaunの二名がそれぞれ銀盤奏者であるのに対し、Ghost-Noteでタッグを組んだ二名はドラマーとパーカッショニスト。そんな彼らが生み出す、南米音楽やヒップホップ・アフロビートといったブラックミュージックの影響を強く感じる圧倒的なグルーヴ感に満ちたジャズサウンドは、今年になって聴く事の出来たあらゆる作品よりも凄まじいリズムの大波を生み出しています。また極めてプログレッシブかつ実験的な要素に満ちた作品なのに、随所にキーボードやホーンによるフックのあるメロディーを配置しているおかげで親しみやすく、ジャンルの壁を越えて多くの人を惹き付けるキャッチーな作風に仕上がっています。
コンガとドラムによるフリーキーなリズムの応酬が異国情緒に満ちた風景を映し出す#1、細かく跳ね上がるドラミングと爽やかなキーボードの音色がトロピカルな心象を生む#2、シャキシャキと小気味良く刻むギターがファンキーに踊る#4、ダンサブルなビートの裏で水飛沫が弾けるようなハンドクラップが堪らなく心地よい#5、脳を揺らす強烈なバスドラムと野生的なコンガの音色が力強く木霊する#9、軽快なドラミングと踊るようなフルートの音色が常夏の自然を演出する#10、Snarky Pappyが誇る美しきファンキー・ジャズナンバーをリズミカルにカバーした#12が特にお気に入り。
ことドラミングやパーカッションの心地良さに関して、このアルバムの右に出る作品はそう無いと思います。圧倒的なダイナミズムが渦巻くグルーヴミュージックの極地。傑作です。
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