Submotion Orchestra “Colour Theory”
Release : 2016/2/19
Genre : Chillout / Post Dubstep / Soul
Samples : bandcamp
Tracklist :
- Red Dress
- More Than This ft. Billy Boothroyd
- Kimono
- In Gold ★オススメ
- Amira
- Needs ft. Andrew Ashong
- Empty Love ft. Ed Thomas
- Jaffa ft. Still
- Illusions
- Ao ft. Catching Flies
教会での生演奏ダブステップ・ライブの依頼がきっかけで結成されたという、異色の経歴を持つUK産ソウル・コレクティブ、Submotion Orchestraの4thフルアルバム。
私がJames BlakeとBurial以外で唯一聴いてきたダブステップ・アーティストがこのSubmotion Orchestra。ダブステップとしての基本要素を押さえつつ、ソウルやジャズ、フォークのようなアコースティック音楽からアンビエント、ディープハウス、ポストダブステップまで通過した大人の色香漂う映像的なサウンドスケープが特徴的です。大物DJからも賞賛されセンセーショナルなデビューを果たした1st『Finest Hour』からその実力は折り紙つきで、よりエレクトロミュージックに寄せた2nd『Fragments』、更にエレクトリックミュージックとのスムーズな融合を果たした3rd『Alium』まで、どのアルバムも極めて高いクオリティーを誇ります。彼らの生業は生楽器によるバンドアンサンブルですが、作品を重ねる毎に電子音楽との境界線を超えたハーモニックな音楽性へと変化しています。
カラフルなライトボックスを敷き詰めたようなジャケットが印象的な本作は、これまでの音楽性を起点にドライでアブストラクトなビートやソウルフルなメロディーラインを積極的に採り入れた美しく情熱的な作風。多くのゲストミュージシャンが起用され、透き通った甘美なファルセットが魅力的なBilly Boothroyd、儚くきめ細やかな歌声がダウンテンポ・ナンバーに融け込むAndrew Ashong、こぶしの効いたエモーショナルな歌声が心を揺さぶるR&BシンガーEd Thomasを含む5名が作品をゴージャスに彩っています。
実験を信条に新しい試みを重ねてきた彼らが、引き続きダブステップの枠組みを超える新たなベースミュージックを提示した意欲作であり傑作。ダブステップファンだけでなくR&Bファン、その他Massive AttackやJaga Jazzist等がお好きな方にも受け入れられる可能性を秘めています。
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