Set Course for Andromeda / Sithu Aye

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Release : 2016/5/4

Genre : Progressive Metal

Samples : bandcamp

Tracklist :

  1. Space Cadet
  2. Set Course for Andromeda!!!
  3. Constants and Variables
  4. Spiral
  5. Beyond the Boundary
  6. Transient Transistors
  7. …We Actually Made it to Andromeda!!!
  8. The Andromedan Pt I: A Single Step
  9. The Andromedan Pt II: Mystic Village
  10. The Andromedan Pt III: Trials of the Elements
  11. The Andromedan Pt IV: The Darkness Within
  12. The Andromedan Pt V: Rebirth
  13. The Andromedan Pt VI: Mother of Creation  ★オススメ

スコットランド・グラスゴー出身のギタリスト、Sithu Ayeの最新作。

オタク趣味を漲らせた衝撃の産物『先輩EP』のリリースから、CyclamenやProtest The Hero等に帯同する来日ツアーの決定など、最近はここ日本での話題にも事欠かない彼ですが、フル・アルバムとしては12年の『Invent the Universe』以来のリリースとなります。デビュー当初はDjentを基調としたゴリゴリのギターサウンドが支配するヘヴィ&モダンな作風だったものの、ここ数年リリースを重ねてきたEPではメタルの枠組みに囚われない実験的な作風や、他のギタリストとのコラボレーションを積極的に交えるなど、自身の新たな可能性を模索するかのような試みがなされてきました。そして本作では『Invent the Universe』以前のヘヴィなサウンドは勿論の事、ジャズ/フュージョン風のギターフレーズや、チップチューンを含めたダイナミックなシンセの活用など、これまで積み重ねてきた様々なアプローチを結集し昇華した、過去最高にバラエティー豊かなフル・アルバムとなっています。

遠い銀河への旅立ちをテーマとした本作、PliniDavid Maxim Micic(Destiny Potato)Aaron Marshall(Intervals)Mark Holcomb(Perirhery)等がゲスト参加する前半部は目的地に至るまでの決意や苦境との戦い、神秘的な道程を表現したかのような、ダークでヒロイックなギターナンバーが連続します。中でも印象的なのは#4.Spiralで、流麗な銀盤の音色と軽やかなインプロヴィゼーション風ギターが織り成す美しいフュージョン・ナンバー。その後に続く#5.Beyond the Boundaryの厚みのあるアッパーなサウンドとの対比も相まって前半部のハイライトを形成しています。#8.以降の後半部は組曲となっていて、こちらはゲストを入れずに全てをSithu Aye自身が手がけています。アニメやゲームソングとしても用いられそうなこぶしの効いたギターやシンセのメロディーラインが印象的で、よりダイナミックでスケールの大きな情景を映し出しています。アコースティック・ギターの音色を交えながら泣きのギターソロが至上のクライマックスシーンを描く#13.The Andromedan Pt VI: Mother of Creationが後半部のハイライト。

多彩な音楽的要素を採り入れ、またトップレベルのゲストを多数招き入れながらも、全体としてしっかりSithu Aye色に染め上げ作品としての整合性を保っている点には凄まじい努力と才能を感じさせます。楽曲のクオリティーも総じて高く、ヘヴィーメタルの枠を越えて様々な音楽ファンの心に届く可能性を秘めた力作です。