Dream The Electric Sleep “Beneath The Dark Wide Sky”
Release : 2016/7/22
Genre : Alternative / Progressive Rock
Samples : “Let the Light Flood in”
Tracklist :
- Drift
- Let The Light Flood In
- Flight
- We Who Blackout The Sun
- Hanging By Time
- Culling The Herd ★オススメ
- Last Psalm To Silence
- The Good Night Sky
- Headlights
- Black Wind
- All Good Things
米ケンタッキー州、レキシントン出身の3人組オルタナティブ/プログレッシブロックバンド、Dream The Electric Sleepの3rdアルバム。
前作『Heretics』で彼らの存在を知り、RushやThe Dear Hunter、Muse等を意識させる知的で壮大なサウンドスケープに打ちのめされた事が記憶に新しいところですが、あれから2年振りとなる新作『Beneath The Dark Wide Sky』では、更なる成長を遂げた彼らの姿を拝むことが出来ます。Pink FloydやGenesis、Rushといったプログレッシブロックのレジェンド達と並び、RadioheadやMuse、果てはNeurosisまでジャンル問わず幅広くリスペクトしている彼ら。前作はどちらかというと旧き良きクラシックロックやプログレッシブロックに重きを置く作風でした。一方、今作は彼らの「オルタナティブ」方面への意識がかなり表に出ており、ポストロックやポストハードコア、インディーロックに至るまで裾野を広げ、サウンドも前作の内省的なものからクリアで開放感のあるものへと変化しています。前作のイメージを『陰』とすれば今作は『陽』といったところでしょうか。そのくらい印象が異なる両作です。しかし、ひねりのある楽曲展開や説得力のある幽玄なメロディーラインは過去作から積み上げた延長線上にあるもので、全く別のバンドに変貌した訳ではありません。本作を聴けばすぐに、彼らが行ったのは音楽性の方針転換ではなく、自らの感性をより幅広く昇華し表現するためのステップアップだったという事が分かると思います。
近年のAnathemaやThe Pineapple Thief、The Dear Hunter等にも匹敵する美しさと高揚感を、たった3人のアンサンブルで生み出していることには只々驚かされます。また、それに加えて安定感と厚みを兼ね備えたヴォーカル/コーラスワークが絶品で、情熱的な歌唱で終始、リスナーの心を熱く燃やしてくれます。ミドルテンポのナンバーを中心に、フックのあるエモーショナルなメロディーが洪水のように溢れ出てくる様は圧巻の一言。
時代を超越した感性をスムーズに融合して、最先端のポスト・プログレッシブロックへと昇華させた画期的な作品。聴き手を選ばない普遍的なクオリティーを備えた傑作です。
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