Renegades Of Jazz “Moyo Wangu”
Release : 2016/9/2
Genre : Jazz / Soul
Samples : bandcamp
Tracklist :
- Afro Cookie
- Moto Moto
- Beneath This African Blue
- Harambee feat. Jungle Fire Horns
- Moyo Wangu feat. Hugo Kant
- Them Who Walk Slow
- Karibu Tena
- Zebra Talk feat. Kabanjak
- Jamboree
- Majirani Yako Kelele ★オススメ
- Jazz Makossa
- Prison Island
ドイツを拠点に活動する作曲家兼プロデューサー、David HankeことRenegades Of Jazzの3rdアルバム。
ジャズとブレイクビーツをクロスオーバーさせ、更にソウルやR&B、ファンクといったブラックミュージックの要素を積極的に採り入れた独自のフロア・ミュージックがUKの大御所プロデューサーSmooveの目に留まり、自ら運営するレーベル<Wass Records>から2011年に1stフル『Hip to the Jive』をリリース、2014年にドイツのレーベルAgogo Recordsに移籍した後、2ndフル『Paradise Lost』をリリースしています。本作も同じくAgogo Recordsからの3作目で、また過去作とは明らかに毛色の異なる作風となっています。
本作はDavidの出身地であり子供時代を過ごした、タンザニアでの記憶やアフロファンクへの想いをベースに作られたものであり、1stのように派手なシンセサウンドが眩しいエレクトロ・スウィングでも、2ndのようにソウルやヒップホップ色を強めた歌ものクラブ・ジャズでもありません。アフリカン・パーカッションやフルート、ヴォーカルの熱い雄叫びを軽快なアフロジャズのアンサンブルに落とし込んだ、モダンなジャズサウンドを巧みに”アフリカナイズド”させた画期的な逸品です。心地良いカッティングギターをバックに、パワフルなグルーヴで肩を揺らしてくれる#1. Afro Cookieや#2. Moto Moto、#7. Karibu Tenaでは今にもアフリカの乾いた風が感じられる程の臨場感が迫り、その他にも竜巻のように踊り狂うフルートの演奏が印象的な#5. Moyo Wangu feat. Hugo Kant、ブラスセクションの人懐っこい音色が心地よい#4. Harambee feat. Jungle Fire Hornsや#10. Majirani Yako Keleleなど聴き所は全編盛り沢山。ジャズを嗜む習慣の無い私のようなリスナーでも、大いに楽しむことが出来るキャッチーな好盤となっています。
今年聴いた数少ないジャズ作品としてBill Lauranceの『Aftersun』がありますが、そういえばあちらもアフリカンパーカッションを大胆に採り入れた作品でした。アフリカの民族楽器や音楽が生み出す独特のグルーヴには、メロディー以上に抗いがたい魅力が潜んでいることをまさにこの一年で痛感しています。
ディスカッション
コメント一覧
この延々と溺れる感じのグルーヴがたまらないですね。
日が暮れるまで火を囲んで呪詛を吐きながら踊り続けるみたいな感じの。。。
僕もアフロ・ファンクは大好きです。
僕は
Chris Mcgregor’s Brotherhood of Breath(1971年作)
でアフロ・ジャズに目覚めました。
プログレ聴いててネオン・レーベルからリリースされていたので
手に入れただけですが凄かった。
機会があれば聴いてみてください。
>旧一呉太良さん
コメントありがとうございます。
アフロファンクをはじめアメリカの民族音楽に触れた経験は殆どなかったのですが、
最近ハマりつつあります。ブラックミュージックが台頭している現代、アフリカの
リズムに触れる機会は案外多いのかもしれません。
『Chris Mcgregor’s Brotherhood of Breath』早速アップルミュージックからダウンロードしました。是非聴いてみたいと思います。オススメありがとうございます。