Everything Is Beautiful / Pray for Sound

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Release : 2016/9/23

Genre : Post Rock / Ambient

Samples : bandcamp

Tracklist :

  1. The Ringing In Your Ears
  2. Once One Begins, There Are Only Endings
  3. They Gave Up Looking
  4. I Have Seen Hell And It’s White
  5. Only When It Is Dark Enough Can You See The Stars  ★オススメ
  6. The Light In Your Eyes
  7. Anything Can Be
  8. Everywhere, Everywhere
  9. Congratulations, You’re Alive
  10. ‘Til The Summer Comes Again
  11. Valley Of Unrest

米ボストン出身のポストロックバンド、Pray for Soundの3rdアルバム。

音楽を聴く前にまずジャケットアートの方に魅入られてしまいます。『Everything Is Beautiful』というアルバムタイトルに恥じない、幻想的な美しさに思わず息を呑んでしまいますね。音楽の方も勿論際立っていて、過去リリースされたアルバム達を上回るクオリティーを誇ります。

バンドを立ち上げた人物はBruce Malley。元々は彼のソロプロジェクトだったPray for Soundは、1stアルバム『Monophonic』リリース後にバンドメンバーを集め、最終的に4ピースのインストルメンタル・バンドとなります。彼らの鳴らす音像は全体としてはポストロックが最も近いと言えるのですが、随所にポストメタルやアンビエント、シューゲイザー、プログレッシブロック等からの影響が垣間見える、複雑な構造をしています。それはソロプロジェクト時代に作られた1stアルバムの時点から顕著で、エモーショナルなトレモロギターと繊細なアルペジオギターが主役を張りつつも、地鳴りのように重いギターリフを中心に生み出される爆音はポストロックを飛び越えてポストメタルの域に達しているし、シンセが生み出す旋律は環境音楽のように優しく空間に融けていき、野性味溢れるトライバルなドラミングはToolのよう。またこの手のジャンルで見かけがちな、クライマックスで無理やり盛り上がるだけの曲しか書かない有象無象のバンドとは明らかに異なり、緩急と抑揚に富んだ理知的な展開美もその多彩さと同じくらい魅力的です。

メランコリックな影差す美しさが印象的な1st。それに続く2ndアルバム『Dreamer』は、フラッシーなリードギターが前向きな感情を掻き立てる、明るくエモーショナルな作風でした。そして2年振りのリリースとなった本作は、両者の作風を踏襲しながらよりアトモスフェリックな美しさが強調された、神秘的なメロディーが詰まった作風となっています。朧で儚げなギターサウンドによるイントロ#1. The Ringing In Your Earsに始まり、アトモスフェリックなギターリフと脈動するドラミングと共にアルバムの幕開けを告げる#2. Once One Begins, There Are Only Endings、優艶に揺蕩うギターとシンセの音色に揺られ、中盤には美しいトレモロリフのカーテンが降りる#3. They Gave Up Looking、ギターによるエモーショナルで霊妙なメロディーや、銀盤の切なげな音色が生み出す神秘的な音響が心地よい#4. I Have Seen Hell And It’s White、揺らめきながら多彩な表情を見せてくれるシンセサウンドとギターによって、まさにアルバムのジャケットアートを体現したようなアブストラクトで美しい風景が垣間見える#5. Only When It Is Dark Enough Can You See The Stars、暖かなギターアルペジオが子守唄のように優しく木霊する#6. The Light In Your Eyes、彗星のように尾を引くトレモロリフを引きずりながら、前作を思い出させるアッパーな曲調で多幸感を撒き散らす#7. Anything Can Be、小気味良いドラミングに合わせて、陽気でキャッチーなメロディーが駆け抜けていく#8. Everywhere, Everywhere、ギターとドラムが主役を張る軽やかなアンサンブルが、耳心地の良い爽やかな風を生む#9. Congratulations, You’re Alive、ストリングスを交えほんのり牧歌的な暖かさを織り交ぜながら、ノスタルジーや哀愁深い音景色を展開する#10. ‘Til The Summer Comes Again、最後は静かに吹き流れる風のようなシンセが虚無感を演出するアンビエントナンバー#11. Valley Of Unrestでクライマックスを迎えます。

今年リリースのあったExplosions in the Skyや、If These Trees Could Talk等がお好きな方にはドンピシャだと思います。ポストロックに限らず幻想的・多幸的な音楽がお好きな方は是非、本作を聴いて昇天してください。

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