List / Martyrdöd

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Release : 2016/11/25

Genre : Crustpunk / Hardcore / Death Metal

Samples : bandcamp / Spotify / iTunes

Tracklist :

  1. ÖVerlevaren  ★オススメ
  2. List
  3. Wipeout
  4. OemotståNdlig
  5. ÖVer På Ett Stick
  6. Harmagedon
  7. HandlöSt Fallen ÄNgel
  8. Drömtid
  9. Intervention
  10. Transmission

スウェーデン出身のクラストコア/メタルバンド、Martyrdödの6thアルバム。ジャケットの向きはこれで正解。CDケースを開くときは間違って逆から開けないように。

彼らのことは2012年作の4th『Paranoia』で知ったのですが、当時メタルにどっぷり浸かってハードコアのはの字も知らなかった(今もだけど)私にとっては、かなり衝撃的な出会いでした。パワフルでつんのめり気味の演奏に叙情的なギターメロディがふんだんに施された、まさにメタラー諸氏向けのハードコアといった様相で、北欧出身らしい荒涼とした美しさを孕んだ予想外のサウンドに、当時の私は一瞬で魅了されてしまいました。それから2年後にリリースされた5th『Elddop』も勿論購入しました、レベルは高い、それどころか更に洗練されているように感じる。しかし何度聴いてもコレジャナイ感が拭えない…。メロディーからは良い意味での田舎っぽさ・辺境っぽさが無くなり洗練され、演奏も無駄にダイナミックになった事が原因のようでした。何となく「ああこれピッチフォークで高評価もらいそうだなあ」って感じのサウンドと化し(調べたら実際にレビューされて高評価もらってました笑)、私の琴線に触れることは無いままとなりました。

そんな事もあって、本作の事は割とマークしていなかった私。新譜のリリースを知った時も「まあ気が向いたら試聴してみるか」くらいの気持ちでした。しかし、いざ聴いてみると…素晴らしい、ファンタスティック、マーベラス。これ以外に言葉が出ない。彼らに望んでいたもの全てがこの新作『List』に詰まっているようです。この土臭さとメランコリーが入り混じったギターフレーズ、”あの”彼らが帰ってきたんだと実感させてくれます。汗と泥に塗れながら突っ走る演奏、ドラムとギターが互いを喰らい合いながら、凌ぎを削り生み出されるグルーヴと体感速度は、少なくとも過去3作の中ではぶっちぎりに巨大なものになりました。北欧の香り(当社比)をまき散らしながらひたすら突っ走る本作は、まさに強制ヘドバン装置と化して世界中のメタラーに襲いかかっている事でしょう。

オープナーを担う#1. ÖVerlevarenから凄まじい気迫で、思わず気圧されそうになります。ひたすらこちらを殴り続けるような、狂気じみた演奏。だけれどメロディーは憎たらしいほどにキャッチーで、リズムは支離滅裂にならずしっかりとこちらをノセてくるんだから手に負えない。続くタイトルナンバー#2. Listもそうですが、こちらはリードギターのメロウなフレーズがより目立っています。#3. Wipeoutは乾いたドラムとギターフレーズによる開放的な音像で、中盤のピロッピロに弾き倒すギターソロが目玉。#4. OemotståNdligはザラついたディストーションギターの切れ味鋭いフレーズが、ダークなメロディーを纏って竜巻のように渦巻く一曲。#5.ÖVer På Ett Stickでは金切り声寸前の狂気的な熱唱が印象的です。スラッシュメタル風のヘヴィな演奏で、疾走感と美メロを堪能させる#6. Harmagedon、ハイトーンの叙情メロディーでリードするディストーションギターが主役の#7. HandlöSt Fallen ÄNgel、そして仄暗いギターアルペジオによる本作唯一の息継ぎポイント#8. Drömtidを挟み、タメの長いイントロからメロい高速ギターリフと共に爆走アンサンブルへと移行していく#9. Intervention、抑揚の効いた演奏で疾走感と渋くキャッチーなメロディーを同時に聴かせるラストナンバー#10. Transmissionまで、一切隙の無い構成です。

本作のミキシング・マスタリングは前作に引き続きFredrik Nordströmが手掛けています。エピックなギターメロディーを大きな武器とする彼らにとって、メロディック・デスメタルのトップバンドを手掛けてきた実績を持つ彼とタッグを組むのは最善と言えるでしょう。ハードコアバンドでメタル界隈とリンクしてきたのは勿論彼らが初めてではありませんが、ここまで北欧メタルのエッセンスを含んだバンドは中々いないと思います。またメタルだけでなくハードコア、パンクを横断しつつ、キャッチーなメロディーを聴かせるという点ではMotörheadを想起させる程のポテンシャルも持っています。ハードコアファンにオススメ…出来るかどうかは分かりませんが、ひとまず多くのメタルファンには間違いなくアピールする傑作です。

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