The Violent Sleep of Reason / Meshuggah

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Release : 2016/10/7

Genre : Progressive Metal / Djent

Samples : Youtube / Spotify

Tracklist :

  1. Clockworks
  2. Born In Dissonance
  3. MonstroCity
  4. By The Ton
  5. Violent Sleep Of Reason
  6. Ivory Tower
  7. Stifled  ★オススメ
  8. Nostrum
  9. Our Rage Won’t Die
  10. Into Decay

スウェーデンのプログレッシブ/デスメタルバンド、Meshuggahの8thアルバム。

私は6th『Obzen』でMeshuggahに本格的にハマったクチです。初期の名盤と呼ばれる2nd『Destroy Erase Improve』で彼らの音楽に触れ、当時は”中々良いじゃん”とそれなりに気に入り、その他のアルバムに挑戦するも見事に玉砕。メロディーのメの字もない、キャッチーのキの字もない、複雑怪奇なリズムと超重力を放つ無機質なギターリフの応酬は、私の正気を奪うには十分すぎる程凶悪でした。正直に言うと、今まで一周だけ聴いてそれっきりというアルバムも割とあります。

これから初めてMeshuggahを聴こうとされる方は、”考えるな、感じろ”を実践すると良いかもしれません。少なくとも私の様な素人が、彼らの音楽を頭で理解しようとすればたちまちSAN値がゼロになって死にます。彼らの音楽に何度もチャレンジしているうちに身に付いた防衛本能的な楽しみ方かもしれませんが、あの無慈悲なリフの嵐も浴びるように聴いていれば、心地良くなる瞬間が訪れる…んじゃないですかね、きっと。私もまだまだ勉強中です。ともかく、彼らの音楽はとんでもなく複雑で、攻撃的で、混沌としているのだけど、聴いている私の心理はまるで仏のように波風立たず、寛容な状態なのです。そうしないと直ぐに私の脳みそはオーバーヒートしてしまいますからね。また一度楽しみ方を知ってしまえば、これ以上に中毒性の高いメタルは中々無いのではないでしょうか。

今や”Djent”という造語がジャンルになるほどありふれたものになってしまいましたが、オリジネイターである彼らは誰も越えられないんだろうなと、作品を重ねる毎に思い知らせてくれます。前作がマイルドに聞こえる程の圧倒的な音圧とヘヴィネスで、聴き手を圧殺する攻撃的なアンサンブルが印象的な本作、『Obzen』の”Combustion”を思わせるスピード感とグルーヴに満ちたキラーチューン#1. Clockworksに始まり、小刻みなギターとベースリフのユニゾンが蛇のように這い回る気味悪さが印象的な#2. Born In Dissonance、パワフルなドラミングとグネグネと蜷局を巻くギター&ベースのリフレインが、リスナーの意識を宇宙へと打ち上げる#3. MonstroCity、一音一音が地鳴りのように鳴り響く無機質なヘヴィネスにスポットを当てた#4. By The Ton、怪物じみた圧力のリズムセクションが空間を雄大に轟かせるタイトルチューン#5. Violent Sleep Of Reason、ゴロゴロと転がり落ちる様なギターフレーズがとにかく印象的な#6. Ivory Tower、噛み付くようなリフの応酬から、アトモスフェリックなトレモロギターを纏って暴力の嵐と美しい情景を重ねてみせる#7. Stifled、小気味良く跳ねるビートと高速ギターリフ、中盤にはギターソロも交えて加速を重ね、リスナーを異次元の高揚感へと誘う#8. Nostrum、叩きつける様なダウンビートとギターフレーズが怒気を充満させるアグレッシブナンバー#9. Our Rage Won’t Die、非情なメロディーを紡ぐギターとベースリフの応酬が、聴き手を突き離すようなパワーで奏でられる#10. Into Decayまで、一切の妥協を感じられない緻密極まりない作り。彼らの孤高っぷりがまたも証明されてしまった傑作です。