Fin / Syd

Release : 2017/2/3

Genre : R&B / Soul

Samples : Youtube / Spotify

Tracklist :

  1. Shake Em Off
  2. Know
  3. No Complaints
  4. Nothin to Somethin  ★オススメ
  5. All About Me
  6. Smile More
  7. Got Her Own
  8. Drown in It
  9. Body
  10. Dollar Bills (feat. Steve Lacy)
  11. Over (feat. 6LACK)
  12. Insecurities

グラミー賞にもノミネートした気鋭のR&BバンドThe Internetのヴォーカリストにして、ソングライティングやレコードプロデューサー、DJ、オーディオエンジニアなど多彩な才を持つ、 “Syd tha Kyd”ことSydの1stソロ・スタジオアルバム。

先日Matt Martiansの新作を紹介したばかりですが、同じThe InternetのメンバーであるMartiansとSydの作風が大きく異なるものであるというのは、当時の記事に書いたとおり。遊び心を感じる実験的なサウンドや人間らしい俗っぽさが香気を放っていたMartiansの新作に対して、Sydのそれはエレクトロニクスを大胆に導入し、モダンなサウンドスケープのもとフラットで官能的な歌声が舞う、スタイリッシュさの中に鬱屈とした情念を孕んだアーバン「ポップ」ミュージック。時代の最前線を切り取るポップ・ミュージックへの情景は、Hit-Boy(カニエ・ウェスト、エイサップ・ロッキー)やMeLo-X(ビヨンセ、マックスウェル)をはじめ、「ヒットメイカー」として名を馳せているプロデューサー達を、数多く招いている事からも伺えます。彼らの手腕によって、照明の乏しい暗い世界観であっても親しみやすく、芳醇としたポップミュージックに昇華されており、例えばR&Bやソウルミュージックを聴く経験に乏しい私のようなリスナーにも訴求する程に、普遍的な魅力を持つに至っています。

ずるりと潜り込むようなビートとキーボードのメロディーをバックに、ロートーンで首元に囁くSydの歌が脳を蕩けさせるダークナンバー#1. Shake Em Off#4. Nothin to Somethin#5. All About Me#10. Dollar Bills#11. Overなどは珠玉と言っても差し支えない楽曲。一方彼女の歌に比較的大きな抑揚を持たせ、ポップなエレクトロニクスやムーディなキーボード、ギターと共にその美しいメロディーにスポットライトを当てた#2. Know#6. Smile More#8. Drown in It#12. Insecuritiesなどもまた珠玉と言って良い。つまるところどの曲も素晴らしいのですが、個人的なハイライトは初めて聴いた時に最も親和性を覚えた、美しいミニマルナンバー#4. Nothin to Somethinに捧げたいと思います。

R&B、ソウルの要素を含みつつ、ジャンルの枠組みを飛び越えてポップミュージックの領域に達するキャッチーなメロディーが魅力的。本作にはSydのカリスマ性を証明する要素で溢れています。

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