Foreword / Disperse

Release : 2017/2/24

Genre : Progressive Metal

Samples : bandcamp / Spotify

Tracklist :

  1. Stay
  2. Surrender
  3. Bubbles
  4. Tomorrow
  5. Tether
  6. Sleeping Ivy
  7. Does it Matter How Far?  ★オススメ
  8. Foreword
  9. Neon
  10. Gabriel
  11. Kites

ポーランドのモダン・プログレッシブロック/メタルバンド、Disperseの3rdアルバム。

Disperseといえば「ギター」。93年生まれの若き天才ギタリストJakub Żyteckiによる、Djentリフとヒロイックなギターソロを交えた、芸術的なギタープレイを前面にアピールするバンド。少なくとも、(私が初めて聴いた彼らのアルバムでもある)2nd『Living Mirrors』を聴いた時の印象はそのようなものでした。

しかし本作ときたらどうか。ギターは必要以上に前に出る事は無くなったし、前作でよく顔を出していたDjentリフなど影も形も無い。前作でもポストロック的なアプローチをかける場面はありましたが、本作ではそこから更に踏み込んで、アンビエントやエレクトロポップの領域にまでふり幅を広げています。少なくとも、前作と同じような楽しみ方を期待していたファンの一部にとっては、肩透かしを食らう様な内容であることは間違いない。だけど、作品としての完成度は本作の方が大きく上回っていると思う。衝撃度や即効性という意味での最大瞬間風速は前作が上回っているとしても、長い目で見てより長く味わえる作品という意味では本作に軍配が上がる。サウンドの厚みを巧みに操るギタープレイと、モダンで美しいコーラスワーク、ベースと共に深みを演出し、ギターと共にメロディーを牽引するキーボードプレイが織り成す、美しくシネマティックなハーモニー。ギターだけでなく全ての楽器が一体となって主役と化している、素晴らしい進化の変遷ではありませんか。

先行公開された#1. Stay#2. Surrender#5. Tetherは、まさに彼らの進化を象徴するような楽曲。メタル~アンビエントまで強弱を自在に操り、親しみやすく壮大なサウンドスケープが描かれています。前半は特にポップなメロディーが印象的な楽曲が多く、中盤~後半になるとポストロックやアンビエントの色が強いアトモスフェリックな楽曲が多くを占めます。#7. Does it Matter How Far?は彼らにしては起伏の少ない、やや淡々としたギターと打ち込み風のドラム、エレクトロニクスのループが印象的な9分弱の長尺ナンバーですが、個人的にはこの曲が最も中毒的だと思います。

Djentに毒されたバンドが飽和状態にある中、ただ前作を踏襲した作品をリリースしていたとしたら、私は失望していたと思う。だからこうやって進歩への貪欲さを見せてくれた事はとても喜ばしかったし、更にその努力が結実してこのような傑作を生み出した事には、驚きを通り越して畏敬の念を感じざるを得ません。

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