2017年 “上半期ベストアルバム”

1. 2017年1月1日~6月30日までにリリースされた作品であること。

2. 当ブログにレビューを掲載した作品であること。

以上の条件に基づいて、独断と偏見で2017年の上半期ベストアルバムを15枚選びました。ご参考までにどうぞ。

2017年 上半期ベストアルバム

【順位】作品名 / アーティスト名

【No.15】Antiphon / Alfa Mist
*アートワーク*インフォ*サンプル*コメント
レーベル:Self-released
ジャンル:Jazz / Soul / R&B
トラックリスト:
1. Keep On
2. Potential
3. Errors
4. Breathe (Feat. Kaya Thomas-Dyke)
5. 7th October
6. Kyoki
7. Nucleus
8. Brian
ロンドン東部、ニューハム出身の若手ビートメイカー/プロデューサーの最新作。R&B、ソウル風味の前作から変わって明確にジャズを土台として制作された本作は、極めて思索的で、美しいコンテンポラリー・ジャズの傑作。エキゾチックでオリエンタルな雰囲気漂う音像は、Avishai Cohen Trioをリスペクトしているという本人の談を思い出させる。
【No.14】Blackfield V / Blackfield
*アートワーク*インフォ*サンプル*コメント
レーベル:Kscope
ジャンル:Alternative / Art Rock
トラックリスト:
1. A Drop in the Ocean
2. Family Man
3. How Was Your Ride?
4. We’ll Never Be Apart
5. Sorrys
6. Life Is an Ocean
7. Lately
8. October
9. The Jackal
10. Salt Water
11. Undercover Heart
12. Lonely Soul
13. From 44 to 48
イスラエル人とイギリス人、Aviv GeffenとSteven Wilsonという二人の天才によるコラボレーションユニットの最新作。ほぼGeffen単独で制作された前々作、前作から、二人の対等な共同制作体制が復活。初期を彷彿とさせる哀愁のアートロックに仕上がっている。
【No.13】FANTASY CLUB / tofubeats
*アートワーク*インフォ*サンプル*コメント
レーベル:unBORDE
ジャンル:Electronic Pop / Hip Hop / House
トラックリスト:
1. CHANT #1
2. SHOPPINGMALL
3. LONELY NIGHTS
4. CALLIN
5. OPEN YOUR HEART
6. FANTASY CLUB
7. STOP
8. WHAT YOU GOT
9. WYG (REPRISE)
10. THIS CITY
11. YUUKI
12. BABY
13. CHANT #2
神戸市出身のトラックメイカー/プロデューサーによるメジャー3作目。情報空間の肥大化と共に虚構と真実が入り乱れる「FANTASY」な現実世界で、悩める等身大の姿を晒したtofubeats渾身の一投にして、最高傑作。日本のポップミュージックの進化を感じられる一枚。
【No.12】The Assassination of Julius Caesar / Ulver
*アートワーク*インフォ*サンプル*コメント
レーベル:House Of Mythology
ジャンル:Alternative / Experimental Rock
トラックリスト:
1. Nemoralia
2. Rolling Stone
3. So Falls the World
4. Southern Gothic
5. Angelus Novus
6. Transverberation
7. 1969
8. Coming Home
ノルウェーの実験音楽集団による最新作。Ulver流のニューウェーブ/シンセポップは古き良き時代の焼き直しなどではなく、自らが舗装してきた道に連なった独創的でオルタナティブなロックミュージックとして昇華されていた。Ulverにとっての「ポップ」を明確に定義した画期的な作品。
【No.11】Reflections of a Floating World / Elder
*アートワーク*インフォ*サンプル*コメント
レーベル:Stickman Records / Armageddon Record
ジャンル:Stoner / Psychedelic / Progressive Rock
トラックリスト:
1. Sanctuary
2. The Falling Veil
3. Staving Off Truth
4. Blind
5. Sonntag
6. Thousand Hands
米マサチューセッツ州発の3人組ストーナー/サイケデリックロックバンドの4作目。破竹の勢いで進撃を続ける彼らの最新マテリアルは、ギタリスト2名を追加した事で過去最高にギターオリエンテッド&ドラマチックな作品に。ヘヴィーロック~サイケ、プログレ、ポストロックまでレンジの広がったアンサンブルで、過去を置き去りにする圧巻のサウンドスケープを生み出した。
【No.10】Somewhere In Between / Braxton Cook
*アートワーク*インフォ*サンプル*コメント
レーベル:Fresh Selects
ジャンル:Jazz / Soul / R&B
トラックリスト:
1. Millennial Music (Intro)
2. You’re The One
3. FJYD
4. I Can’t
5. Hymn (For Trayvon)
6. Until
7. Mathis’ Tune (Interlude)
8. Somewhere In Between
9. Run Away
10. Pariah (feat. Samora Pinderhughes)
11. Never Thought
12. The Gospel
米ワシントン出身、現在はニューヨークを拠点に活動するアルトサックス・プレイヤー兼シンガー・ソングライターの最新作。「音楽への愛」と「恋人への愛」、「ジャズへの愛」と「R&Bへの愛」、そして「サックス演奏への愛」と「歌うことへの愛」・・・両立の難しい愛に対する切ない思いと決意を歌う。蕩ける様なサックスとギターフレーズが淡い残像を残しながら、悩める若者の告白を彩る、高潔で美しい作品。
【No.9】Slowdive / Slowdive
*アートワーク*インフォ*サンプル*コメント
レーベル:Dead Oceans
ジャンル:Shoegazer / Alternative Rock
トラックリスト:
1. Slomo
2. Star Roving
3. Don’t Know Why
4. Sugar for the Pill
5. Everyone Knows
6. No Longer Making Time
7. Go Get It
8. Falling Ashes
時代が一巡して、伝説を蘇らせた。イングランドのシューゲイザー・レジェンドによる22年振り(!)の復活作。単なる過去の再現ではなく、解散後も決して留まることの無かった彼らのキャリアやミュージシャンシップが、フレッシュな音楽として結実している。世界の音楽メディアからも諸手を挙げて歓迎されており、早くも第二の全盛期を迎えつつあるように見える。
【No.8】わたしのYUME DIARY - EP / ミカヅキBIGWAVE
*アートワーク*インフォ*サンプル*コメント
レーベル:Self-released
ジャンル:Future Funk / Anime Groove
トラックリスト:
1. Intro (夢の邪魔しないで)
2. Fairy
3. You’re the only one
4. サテライトsatellite
5. Sweet Days
6. Feel So Good!!
7. midnight highway
8. 渚nagisa
9. Heart のbreak
10. わたしのYUME日記
11. BLIZZARD
12. 愛にそうしますhotelシーサイド
13. Loneliness孤独な少女はいつも (Outro)
私にとって記念すべきFuture Funkの入口。今回のリストの中でとりわけ異彩を放つのは分かっていたが、どうしても入れたくて仕方が無かった。卓越したサンプリングと作曲能力によって、このジャンルにありがちなキメラ的グロさを極限まで薄めつつ、中毒性のみを高純度で抽出した魔性の傑作。再生したが最後、可愛いアートワークそのままのメルヘンワールドに一瞬で引きずり込まれる。
【No.7】Somersault / Beach Fossils
*アートワーク*インフォ*サンプル*コメント
レーベル:Bayonet Records
ジャンル:Indie Rock / Pop
トラックリスト:
1. This Year
2. Tangerine
3. Saint Ivy
4. May 1st
5. Rise
6. Sugar
7. Closer Everywhere
8. Social Jetlag
9. Down The Line
10. Be Nothing
11. That’s All For Now
米ニューヨック、ブルックリン出身のインディー・ロックバンドによる4年ぶり3作目。うつ病との戦いを乗り越え、揺るがない強さを得たバンドの中心人物Dustin Payseurの力強い歌が、何よりも説得力を持って心に染み渡る。ローファイ・スタイルを崩さずに、アルバムタイトルそのままの躍動感と煌びやかさを得た本作は、より普遍的な魅力を持って私たちの琴線に触れる。
【No.6】Lykaia / Soen
*アートワーク*インフォ*サンプル*コメント
レーベル:UDR
ジャンル:Progressive Rock / Metal
トラックリスト:
1. Sectarian
2. Orison
3. Lucidity
4. Opal
5. Jinn
6. Sister
7. Stray
8. Paragon
9. Vitriol
元OpethのドラマーMartin Lopez率いるプログレッシブ・ロック/メタルバンドによる3作目。比較対象として常に挙げられてきたOpethとToolという名の呪縛を、遂に解き放つだけの力をもった大傑作。アナログ機材のみを用いてレコーディングしたというヴィンテージ音質への拘りは、練り上げられたアンサンブルとコンセプチュアルなメロディーラインにフィードバックされ、圧巻の叙情絵巻を形成している。
【No.5】Detachment / Barock Project
*アートワーク*インフォ*サンプル*コメント
レーベル:Artalia
ジャンル:Progressive / Symphonic Rock
トラックリスト:
1. Driving Rain
2. Promises
3. Happy To See You
4. One Day
5. Secret Therapy
6. Broken
7. Old Ghosts
8. Alone
9. Rescue Me
10. Twenty Years
11. Waiting
12. A New Tomorrow
13. Spies
イタリアのプログレッシブ/シンフォニック・ロックバンドによる5作目。大胆なエレクトロニクスの導入をはじめ、ベースの洗練された美しい低音、タイトに引き締まったドラミング、エッジーなギターフレーズの数々…別人のようにモダンな音作りになった。保守的なスタイルのバンドによる挑戦的なブレイクスルーは、いつ見ても痛快だ。チャレンジングな要素は元々持っていた美点を殺すことなく、現代的でフレッシュなプログレッシブ・ロックバンドへと生まれ変わることに成功している。
【No.4】Drunk / Thundercat
*アートワーク*インフォ*サンプル*コメント
レーベル:Brainfeeder
ジャンル:R&B / Hip Hop / Soul / Jazz
トラックリスト:
1. Rabbot Ho
2. Captain Stupido
3. Uh Uh
4. Bus In These Streets
5. A Fan’s Mail (Tron Song Suite II)
6. Lava Lamp
7. Jethro
8. Day & Night
9. Show You The Way (feat. Micheal McDonald & Kenny Loggins)
10. Walk On By (feat. Kendrick Lamar)
11. Blackkk
12. Tokyo
13. Jameel’s Space Ride
14. Friend Zone
15. Them Changes
16. Where I’m Going
17. Drink Dat (feat. Wiz Khalifa)
18. I Am Crazy
19. 3AM
20. Drunk
21. The Turn Down (feat. Pharrell)
22. DUI
23. Hi (feat. Mac Miller)
米ロサンゼルス出身、気鋭のベーシストによる3作目。Drunk…酔っぱらった状態でこそ、人の「素」が出る。あるがままの自分を見せる事にフォーカスし、酔っ払いとして自らの「素」を曝け出した。東京でアニメグッズを買い漁りてえなあとか呟いたり、突然「猫の暮らしは最高だ!にゃーにゃーにゃー」と喚き出したり…でも、音楽的には最高にエキサイティング。ソウルやフュージョン、ヒップホップ、AORからシンセポップまで、ころころと変わっていく多彩な情景が鮮やかに映える。敬愛するレジェンドまで招集出来て、さぞ楽しい制作過程だったに違いない。肩の力を抜いて素直に楽しもうとする精神が、聴き手側にも流れ込んでくる。楽しい。
【No.3】Routines / Hoops
*アートワーク*インフォ*サンプル*コメント
レーベル:Fat Possum Records
ジャンル:Indie Rock / Pop
トラックリスト:
1. Sun’s Out
2. Rules
3. On Top
4. Benjals
5. Burden
6. On Letting Go
7. The Way Luv Is
8. Management
9. All My Life
10. Underwater Theme
11. Worry
米インディアナ州、ブルーミントンを拠点に活動するインディーロック/ポップバンドのデビューフル。”Rules”という魔性のギターポップ・ソングを耳にしてから、ずっと心を鷲掴みにされていた。先行公開曲だけ良くてアルバム全体では・・・という作品を掴む事が多かった上半期中、本作は先行公開曲も含めてアルバムの完成度が他のポップ・アルバムより図抜けていたと思う。キラッキラなローファイ・ギターサウンドの奔流を頭からつま先まで浴びまくれる、至福の傑作。
【No.2】Stolas / Stolas
*アートワーク*インフォ*サンプル*コメント
レーベル:Equal Vision Records
ジャンル:Post Hardcore
トラックリスト:
1. Anhedonia
2. Bellwether
3. Maximizer
4. Damage Division
5. Anecdoche
6. Cold & Unmanageable
7. Catalyst
8. Euphoria
9. Pacesetter
10. Metempsychosis
米ラスベガス出身のポスト・ハードコアバンドによる3作目。リードヴォーカルを務めてきたJason Weicheの脱退という事件があったが、皮肉にもそれが良い意味で作用した。スクリームを廃し、音楽的にはDance Gavin Danceにより近づいたが、アンサンブルの楽しさやメロディーのフックは近年の彼らを上回る。今年上半期にリリースされて、聴くことが出来たあらゆるアルバムの中で最もエネルギーを感じた快作だ。聴いた回数なら本作がNo.1。
【No.1】The Optimist / Anathema
*アートワーク*インフォ*サンプル*コメント
レーベル:Kscope
ジャンル:Alternative / Post Progressive Rock
トラックリスト:
1. 32.63N 117.14W
2. Leaving It Behind
3. Endless Ways
4. The Optimist
5. San Francisco
6. Springfield
7. Ghosts
8. Can’t Let Go
9. Close Your Eyes
10. Wildfires
11. Back to the Start
英リバプール出身のオルタナティブ/ポスト・プログレッシブロックバンドの11作目。6th『A Fine Day to Exit』(2001)の続編として位置づけられた本作は、AlternativeとProgressive・・・自身の過去と現在のスタイルをつなぎ合わせた集大成であると同時に、画期性のある大傑作。「Falling Deeper」(2011)で初期時代と現在を繋げ、本作で中期時代と現在を繋げた。過去を受け止め、未来を見据え、常に先進的であろうとし続けたロックの求道者たる彼ららしい一枚と言える。デビューから20年以上続けてきたその精神性は、広大なフロンティアとなって本作に広がっている。

友好ブログ様の上半期ベスト記事(随時追加予定)

2017上半期ベストトラック10選(ファラさん)

2017上半期ベストアルバム10選(ファラさん)

2017年上半期ベスト(タツヤさん)

2017年上半期ランキング(アニソンアルバム)(和男さん)

 

下半期もよろしくお願いします(*´・∀・*)