Intervals “The Way Forward”

Release : 2017/12/1

Genre : Progressive Metal

Samples : bandcamp

Tracklist :

  1. Touch and Go
  2. Impulsively Responsible
  3. A Different Light  ★オススメ
  4. By Far and Away
  5. Belvedere
  6. Rubicon Artist
  7. The Waterfront
  8. Leave No Stone

カナダ・トロント出身のギタリスト兼作曲家、Aaron Marshallを中心としたプロジェクト、Intervalsによる3rdアルバム。

突然ですがプログレッシブ・メタルシーンの次世代を担うギターヒーローを想像するとして、誰の顔が思い浮かぶでしょうか?このジャンルの愛好家ならば、Animals as LeadersのTosin Abasiや、PeripheryのJake Bowen、DisperseのJakub Zytecki、PolyphiaのScott LePage、他にも、David Maxim MicicPliniSithu AyeWidekといった面々が浮かんでくる事でしょう。ところで、そのリストに今回紹介するAaron MarshallことIntervalsは入っていますか?もし初めて聞く名前であれば、是非本作を通じて彼の素晴らしいギタープレイを堪能して欲しい。そうすればきっと、彼もまた次世代のギターヒーローに相応しいミュージシャンである事が分かってもらえるはずです。

元々、Aaron Marshallのインスト・プロジェクトとして発足したIntervals。1stフル『A Voice Within』(2014)こそ歌入りだったものの(元The HAARP MachineのヴォーカリストMichael Semeskyが参加)、2ndフル『The Shape of Colour』(2015)からインストのみの体制に戻っています。1stも悪くない作品だったのですが、Marshallのより縦横無尽なプレイが堪能できる2ndに比べると表現の幅などの面からどうしても見劣りする内容でした。Protest The HeroのベーシストCameron McLellanと、元Periphery・現Darkest HourのドラマーTravis Orbinを招き、更にBADBADNOTGOODのサックス奏者Leland Whittyや、盟友のPliniらをワンポイントで用いる豪華絢爛の布陣で、フュージョンやジャズ、マスロックを通過した極めてスリリングなアンサンブルを披露した2ndは、バンドの再出発を華やかに彩った傑作でした。

あれから2年、Animals As Leaders・Pliniとの北アメリカツアーや、Polyphia・Nick Johnstonとのヨーロッパツアーを経験し、より存在を大きくしたIntervalsが満を持して投下する新作『The Way Forward』は、間違いなく前作を超えたスペクタクルを提供してくれる傑作です。布陣はAaron Marshallに加え、前作から引き続きベーシストのCameron McLellan、そしてカナダのプログレッシブ・メタルコアバンドAurasからドラマーNathan Bullaが新たに参加しています。更に、キーボーディスト兼サウンドアレンジャーとしてノルウェーからOwaneも招かれており、特に彼の貢献が目に見えて際立ちます。

親しみやすいメロディーとスリリングな演奏の二本立てが魅力的な前作でしたが、本作は前作の美点を引き継ぎつつ、Owaneのキーボードによるユニゾン・プレイによってポップなメロディーが継ぎ足され、輪をかけてキャッチーな内容になりました。音の厚みとともに情報量は格段に多くなり、銀盤と共に細かくキメが多用される作風はゲーム音楽に通じる部分もありましょう。

ポップにモダンにと多彩な音色を紡ぎ出すキーボードが、厚みのあるアンサンブルに融けて壮大な景色を描く#1. Touch and Goに始まり、細かいリズムチェンジを繰り返しながら即興風の演奏で次々にキメを放ってくるキラーチューン#3. A Different Lightが最初のハイライト。同様の理由で#6. Rubicon Artistが後半のハイライトになります。フュージョン風のギターフレーズと、強かなベースとドラムによるグルーヴの奔流が心地良い#4. By Far and Awayも素晴らしい。その他の曲も十分カッコ良いものばかりで、全体として非常にハイクオリティーな内容に仕上がっています。

クールなメタル・インストナンバーを聴きたいなら絶対に外せない快作です。同系列のWidekの新作と並んで、今年のギターインストもの最高傑作候補。