Between the Buried and Me “Automata I”

Country : USA

Release : 2018/3/9

Label : Sumerian Records

Genre : Progressive Metal

Samples : Youtube

Tracklist :

  1. Condemned To The Gallows
  2. House Organ
  3. Yellow Eyes  ★オススメ
  4. Millions
  5. Gold Distance
  6. Blot

Between the Buried and Meってもう結成18年なんですって。あの『Colors』(2007)をリリースした時はまだ若手の部類だったのに…時の流れの速さを感じますね。そしてあの時から着実に良作を生み出し、今や「世界で最も信用できるプログレッシブ・メタルバンド」と称されて過言では無い程の実績を積み重ねてきました。

いま彼らの作品群を振り返ると、『Colors』が如何に巨大だったか改めて思い知ります。あのアルバムと、それに続く『The Great Misdirect』(2009)は音楽性の多角化が著しいアルバムでした。カントリーやフュージョン、ボサノバなど色んなジャンルに手を伸ばし、キャリアで最も「カラフルな」時期だったと思います。

以降の彼らは多角化の経験を糧にしつつも安易にメタルからは脱却せず、逆に地に足ついたプログレッシブ・メタルを研ぎ澄ませようとします。『The Parallax』シリーズと前作『Coma Ecliptic』(2015)ではよりキャッチーなリフ、予測不可でクリーントーンをより活かした美しい展開などが顕著で、且つこれからも間違いなくメタルバンドで居続けるだろうと確信させるヘヴィな作風でした。そして本作『Automata I』もその路線に連なる作品です。特筆すべきはシンセのフレーズで、過去類を見ないほど目立っていてバラエティー豊か。本作の非人間的(機械的)で、そしてどこか現実離れした幻想的世界観を楽器一つで見事に表現しています。しかも彼ら十八番である驚くべきユニークな技巧もオンパレードで登場する、成熟と止まらない進化を証明する充実した内容に仕上がっています。

ミキシングは前作から続投のJens Bogren。当然、音質面は何ら問題ありません。「Automata」と名付けられているだけあって、エレクトリックなサウンドが印象的です。また演奏のメリハリの良さは過去屈指で、これもマシーナリーな表題にマッチしています。個人的にイチオシなのは#3. Yellow Eyesで、6分過ぎくらいの意外過ぎるドラムプレイで見事おちました。続く#4. Millionsのドリーミーなシンセサウンドも驚くほど効果的。ヘヴィメタルに全くそぐわないと思う様なフレーズでもごく自然に取り込んで形にしてしまう、その変換器としての才能はシーンの誰よりもずば抜けています。

彼らのファンであれば買って損なし、初めて聴く人であっても問題ない入門作としてオススメ出来る傑作。Iと銘打たれているだけに続編も予定されているらしく、期待を膨らませるには十分過ぎる出来です。