Between the Buried and Me “Automata II”

Country : USA

Release : 2018/7/13

Label : Sumerian Records

Genre : Progressive Metal

Samples : Youtube

Tracklist :

  1. The Proverbial Bellow  ★オススメ
  2. Glide
  3. Voice of Trespass
  4. The Grid

ヘヴィメタルと切り離せない「様式美」という言葉が、ここまで似合わないバンドも珍しい。10秒先すら予想できない複雑怪奇な演奏。ジャズ、フュージョン、ボサノバ、フォーク、ポップスにまで至る、ジャンルの壁を越えたコラボレーション。それらを極小のピースにして、誰にも複製できない壮大なジグソーパズルを形作る。そこにはメタルの刺々しさだけでなくて、ポップな側面や、ムーディな側面、美麗さを感じる側面すらあって…。彼らの百面相的な音楽を聴いていると、メタルとはいったい何なのか、どうしようもなく分からなくなってくる。プログレッシブ・メタル、カオティック・メタルコア、無理やり既存のジャンルに括るならそう呼べなくも無いけれど、彼らの知性が炸裂するほど無意味な縛りになっていく。その極地とも言うべき作品が『Colors』(2007)や『The Great Misdirect』(2009)といった中期の傑作たちでした。

本作『Automata II』は、3月にリリースされた前半部『Automata I』と合わせれば中期の傑作に勝るとも劣らないクオリティー。作品単位だとやや不完全燃焼気味だった『The Parallax II: Future Sequence』(2012)や『Coma Ecliptic』(2015)のクリーントーンやSFっぽさを部分的に吸い上げつつ、全体的には『Colors』及び『The Great Misdirect』に寄せた重厚なカオティック・メタルといった内容。従来からのファンならば間違いなく喜べる傑作に仕上がっています。『Automata II』は『I』と比べて曲数こそ少ないものの2曲目を除き全て長尺曲で、聴き応えは十分。特にテクニカル・スウィングメタルとも言うべき3曲目Voice of Trespassには度肝を抜かれる事うけ合いです。個人的には1曲目のThe Proverbial Bellowこそが、彼らの美点が全て詰まっていると思うけれど。ミキシングとマスタリングは引き続きJens Bogrenが担当。過去最高レベルに美しく、混沌としたサウンドスケープを極上の音質で楽しめます。