The Internet “Hive Mind”

Country : USA

Release : 2018/7/25

Label : Columbia Records

Genre : R&B / Funk / Hip Hop

Samples : Youtube

Tracklist : 

  1. Come Together
  2. Roll (Burbank Funk)
  3. Come Over
  4. La Di Da
  5. Stay the Night
  6. Bravo
  7. Mood
  8. Next Time / Humble Pie
  9. It Gets Better (With Time)  ★オススメ
  10. Look What U Started
  11. Wanna Be
  12. Beat Goes On
  13. Hold On

グラミー賞にもノミネートされた出世作『Ego Death』(2015)のリリースから、3年。その間、メンバーは各々のソロ活動によって爪痕を残してきました。2017年にSyd、Matt Martians、Steve Lacyがアルバムをリリース。それと今初めて知ったのですが、今年になってベーシストのPatrick Paige IIもアルバムをリリースしています(後で聴いてみよう!)。武者修行で更に磨き上がった個々の才能は、3年ぶりの新作『Hive Mind』でどんな化学反応を起こしてくれるのでしょうか。The Internetの再結集を文字通り告げる#1. Come Togetherの爽やかなカッティングギターのイントロが、正に本作が遂げた進化の象徴でした。

前作までに強烈に印象付けられた、ソウルやジャズ、アンビエント、トリップホップを取り入れたメロウなオルタナR&Bのイメージは本作でも勿論維持されています。しかし、#2. Roll (Burbank Funk)や#4. La Di Daのような特別ファンキーな楽曲を代表に、全体的にグルーヴや生バンドサウンドが前面に押し出されているのが印象的でした。紅一点Sydのヴォーカルもどこか「母性」を感じられるような芯のある達観した声色になっていて、前作での気怠げなアンビエンスよりも優しく、オーガニックな気質の方が勝っています。他にも、随所に登場するアッパーで軽やかなビートや、メロディアスなベースサウンドが本作をより暖色系に染め上げます。そんな本作は、前作からの直接的な派生というよりは前作と前々作『Feel Good』(2013)との相の子と言うべきかもしれません。そこにどっぷりとファンクの血を注いだ事で、かつてない程にダンサブルなアルバムに仕上がっています。アルバム前半部は上述したアッパーな曲が多く、後半部はダウナーでよりムード重視な楽曲が並びます。そんな中で最もお気に入りの楽曲は、The Internet流ヒップホップ・バラードの極地とも言える#9. It Gets Better (With Time)。夕暮れ時にこの曲聴くと涙が…。

作品全体で貫かれる、心地良くノレるグルーヴ。思わず後ろ髪を引かれるような、哀愁のたっぷり込められたメロディー。夏の終わりが差し掛かってきた今の時期に、最高にハマるアイテムです。そして当然のように提示される、あの圧倒的だった『Ego Death』に勝るとも劣らないクオリティー。これには脱帽するしかありません。アルバムジャケットのように飾らない彼らの姿が現身となった本作、個人的には彼らの最高傑作と評したい。